障害:またもやHDD認識せず
またディスクが認識しなくなった。
OS再起動しても復旧せず、ディスクの管理画面で見ると「未割り当て」の状態。
でも何かがおかしい・・
まずディスク容量が1627.21GBと表示されているが、実際にはもっと多いはず。
デバイス名も文字化けしている。
過去記事:
HDD故障? の手順で testdisk_win.exe を使用しての復旧を考えたが危険な気がする。
もう少し落ち着いて対処を考えてみる。
(2026.08.10 05:16)
PCの電源を落としてUSBケーブルを刺し直した。
すると正常な容量で表示されるようになった。
これで大丈夫と思うので 過去記事 [
HDD故障? ] の手順で復旧を試してみる。
(2026.08.10 12:28)
明け方から実行しているが、まだ進捗2%...
こんなに時間かかったっけ??
Read errorが出ているのも気になるが・・
しばらく待つ..
(2026.08.11 04:39)
Geminiに問い合わせたところ「今すぐtestdisk_win.exeの実行を中止せよ」とのこと。
中止すべき2つの決定的な理由
1. BitLocker暗号化の壁 (構造上の理由)
このディスクは BitLocker で暗号化されています。
TestDisk は「通常のファイルシステム (NTFSやFAT32など) 」の目印を探してパーティションを復元するツールです。
暗号化されたディスクの中身は、TestDisk から見ると「解読不可能な完全に無意味な乱数データ」にしか見えません。そのため、たとえ何日もかけて Analyse や Search が 100% まで終わったとしても、正常なパーティションやファイルが検出されることは構造上絶対にありません。
例えるなら:
見たこともない暗号で書かれた古文書に対して、「日本語の文章ルール」で単語を探し続けているような状態です。いくら時間をかけても意味のある文章は見つかりません。
2. 物理障害の悪化 (ハードウェア上の理由)
Read Error が出ているということは、HDDの内部 (データを記録する磁気ディスク) に「不良セクタ (物理的な傷や劣化) 」が発生しています。
10TBという巨大なディスクに対して、読めない場所を何度も何度も読み直そうとする処理 (Analyse) は、ドライブ内部の読み取り針 (磁気ヘッド) に想像を絶する負荷をかけています。
最悪のシナリオ:
Analyse を無理に完走させようとしている最中に磁気ヘッドが破損 (クラッシュ) し、ディスク表面を物理的にガリガリ削ってしまう「スクラッチ現象」が発生します。これが起きると、プロの復旧業者であってもデータを取り出すことが永久に不可能 (完全なデータ喪失) になります。
まとめ
現在起きている現象を整理すると以下の通りです。
TestDiskの処理が進んでいた理由:ツールが必死に「読めない領域 (Read Error) 」を何度もリトライしながら通過していたため (※復旧処理が進んでいたわけではありません) 。
結果はどうなるか:何日もかけて100%になっても、BitLockerで暗号化されているため何も復元できず、ただHDDの寿命だけを使い果たして終わります。
回復キー (48桁) がお手元にあるのは最大の強みです。自力での読み込み負荷でHDDにとどめを刺してしまう前に、電源を切り、BitLockerと物理障害の両方に対応できる専門のデータ復旧業者へ相談されることを強く強くお勧めします。
お先真っ暗な回答。。
さらに・・
自力復旧をお勧めできない「3つの理由」
1. 「Read Error」= パーティション情報が書かれているセクタ自体の破損
TestDiskで Read error が出たり Trying alternate GPT と表示されていたのは、まさにパーティションテーブルが書かれているディスク先頭 (Primary GPT) のセクタ自体が物理的に壊れている (読めない) ことを意味しています。
壊れて読めなくなっているセクタに対して、上からパーティション情報を書き込もう (Write) としても、書き込みエラー (Write error) で失敗するか、書き込み処理によってディスクが応答フリーズ (フリーズ・クラッシュ) するリスクが極めて高いです。
2. 正確な「セクタの開始位置」と「サイズ」の特定が困難
GPTを手動で再構築 (ディスク管理ツールやコマンドでパーティション領域を再作成) するには、元々存在していたパーティションの「開始セクタ」と「終了セクタ」を1セクタのズレもなく完璧に一致させる必要があります。
通常はTestDiskの Quick Search 等でセクタ位置を探し出しますが、暗号化されているため中身のファイル (FileSystem header等) から開始セクタを特定する自動解析が機能しません。1セクタでもズレて領域を作成してしまうと、BitLockerのヘッダー位置がずれ、回復キーを入れても「キーが違います」「暗号化構造が正しくありません」となり復号不能に陥ります。
3. 失敗した際のリスク (暗号鍵メタデータの破壊)
BitLockerドライブは、パーティションの先頭領域 (ボリュームヘッダー) に暗号化解除に必要な「メタデータ (暗号鍵の情報) 」を保持しています。
万が一、ズレた位置でパーティションを再作成したりフォーマットを行ってしまうと、この暗号鍵メタデータが新しいデータで上書き (初期化) されてしまいます。鍵情報が上書きされると、48桁の回復キーを持っていても数学的にデータを復元することは永遠に不可能になります。
結論
質問者様の「パーティションテーブル自体は暗号化されていないから直せるのでは?」という知識・着眼点は非常に鋭く正しいです。
ですが、今回は 「暗号鍵を保護しながら」「物理エラー (不良セクタ) を回避し」「正確な開始セクタ位置に復元する」 という非常に危険度の高い作業になります。
・データが不要な場合:壊れているセクタを無視して全領域を初期化 (フォーマット) を試す。
・大切なデータがある場合:自力での書き込み操作 (Diskpartでの領域作成やTestDiskのWriteなど) は一切行わず、専門業者に委託する。
という判断をしていただくのが、データを守るための最も確実な選択となります。
ということなんですが、壊れたら仕方ないものとして、なんとか自力でやってみる。
修復アプリの使用
世の中には有償のディスク修復ソフトがいくつかあるので試してみる。(まずはお金を払わずに)
iBoysoft Data Recoverty 4.3
パーティションの修復まで進んだが3%で処理が進まなくなったので諦めた
Hasleo BitLocker Data Recovery
だめっぽい。
MiniTool Partition Wizard Free 13.9
なんとBitLockerのパーティションが見れた!
無料版はここまで。
[完了]ボタンを押すと課金ページにジャンプする。
\17,578円払っても良い気がするが、本当に修復できるのか分からないので踏み切れない。
もう少し頑張ってみる。
Linuxのdislockerコマンドを使ってみる
幸いなことに MiniTool Partition Wizard で 開始LBA が判明したため、これでデータ復旧できる可能性が出てきた。
Linuxのdislockerというコマンドを使うと、元のディスクに書き込まずにBitLockerの中身が見れるらしい。
パーティションを復元するため、変に情報を書き換えて更に状況悪化は避けたいので、このdislockerを使って暗号化内のファイルを別ドライブへ救出する方向で検討してみる。
1. 対象HDDのディスク名を調べる
ディスクの管理画面、または diskpartコマンドなどでディスク名を調べる。
HDDを追加・削除したりOS再起動するとディスク名は変わってしまう場合があるので注意
今回の対象ディスクは「ディスク 13」
◆ディスクの管理画面:
◆diskpartコマンド: (要管理者権限)
C:\Windows\System32>diskpart
Microsoft DiskPart バージョン 10.0.26100.1150
Copyright (C) Microsoft Corporation.
コンピューター: xxxx
DISKPART> list disk
ディスク 状態 サイズ 空き ダイナ GPT
### ミック
------------ ------------- ------- ------- --- ---
ディスク 0 オンライン 1863 GB 7168 KB *
ディスク 1 オンライン 119 GB 1024 KB *
ディスク 2 オンライン 931 GB 0 B *
ディスク 3 オンライン 465 GB 1024 KB *
ディスク 4 オンライン 111 GB 1024 KB *
ディスク 5 オンライン 476 GB 0 B *
ディスク 6 オンライン 5589 GB 1024 KB *
ディスク 7 オンライン 7452 GB 1024 KB *
ディスク 8 オンライン 7452 GB 1024 KB *
ディスク 9 オンライン 3726 GB 0 B *
ディスク 10 オンライン 7452 GB 1024 KB *
ディスク 11 オンライン 5589 GB 1024 KB *
ディスク 12 オンライン 5589 GB 0 B *
ディスク 13 オンライン 9 TB 9 TB *
ディスク 14 オンライン 7452 GB 1024 KB *
ディスク 15 オンライン 7452 GB 1024 KB *
2. 対象ディスクに接続した状態でWSLを起動
※ コマンドプロンプト(管理者)またはPowerShell(管理者権限)で実行すること。
wslコマンドの --mountオプション を使い、対象ディスクに接続しWSLを起動。
ディスク名は "\\.\PhysicalDrive" + 先ほど調べたディスク名の番号 (今回は「ディスク 13」なので "13")
wsl --mount \\.\PhysicalDrive13 --bare
実行結果:
C:\Windows\System32>wsl --mount \\.\PhysicalDrive13 --bare
この操作を正しく終了しました。
3. WSL2(Ubuntu)で必要なパッケージをインストール
dislocker と ntfs-3g をインストールする。
sudo apt update
sudo apt install -y dislocker ntfs-3g
3. 対象ディスクのデバイス名を確認
Ubuntuでlsblkコマンドを実行し、接続したディスクのデバイス名を確認する。
どれが接続したディスクなのかは、表示される容量で確認するしかない。
lsblk
実行結果:
masauser@hppc:~$ lsblk
NAME
MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINTS
sda 8:0 0 356.9M 1 disk
sdb 8:16 0 159.4M 1 disk
sdc 8:32 0 4G 0 disk [SWAP]
sdd 8:48 0 9.1T 0 disk
sde 8:64 0 1T 0 disk /var/lib/docker
/mnt/wslg/distro
/
対象のデバイス名は "sdd" である。
4. マウントポイント作成と解読・マウント
1. 復号用・マウント用のディレクトリルートを作成
sudo mkdir -p /media/bitlocker /media/mount
2. dislocker でオフセット指定による解読を実行
(-V: 対象デバイス, -O: オフセットバイト数, -p: 48桁回復キー)
-Vには対象ディスクのデバイス名(今回は"sdd")、
-Oにはオフセットバイト数(今回は開始LBAが32768であることが判明したため、これにセクタサイズ512バイトを掛けた "16777216" をオフセットバイト数とする)
-pには暗号化ドライブの回復キーを指定。
sudo dislocker -V /dev/sdd -O 16777216 -pXXXXXX-XXXXXX-XXXXXX-... -- /media/bitlocker
3. 復号された仮想NTFSイメージを読み取り専用(-o ro)でマウント
sudo mount -t ntfs-3g -o ro /media/bitlocker/dislocker-file /media/mount
無事に復号化完了!
Windows側のエクスプローラーからBitLocker暗号化解除後の中身が見れた。
障害, HDD, HDD故障
更新:2026.08.11(火) 04:39
更新:2026.08.10(月) 12:29
更新:2026.08.10(月) 05:16
公開:2026.08.09(日) 11:48